第14回「音楽づくり」夏の研究会
第14回「音楽づくり」夏の研究会2022開催
~会場校より~
味府 美香(東京成徳大学)
1. 新しい音楽教育を考える会の夏恒例の研究会開催!!
2020年に新型コロナウィルス感染拡大で中止となっていた夏の研究会が3年ぶりに,対面で東京成徳大学にてにぎやかに開催されました。新しい音楽教育を考える会の夏の研究会は今回で14回目です。第1回から第10回までは日本女子大学で開催され,たくさんの音楽づくりのアイディアが生まれるとともに,それをもとに学校現場での実践が重ねられてきました。研究会代表の坪能由紀子先生が日本女子大学を退官されてからは,本学で2017年から研究会が始まりましたが,坪能先生の人柄と同じでとにかく明るく賑やかな音・音楽にあふれる,(夏の)暑い・(熱気でクーラーも効かないほど)熱い・(内容の)厚い研究会です。研究会では,発表者の発表や音楽解説に聞き入ったり,演奏家の演奏に思わずうっとりしたり。音楽って本当にすごい!!楽しい!!と思う充実した2日間でした。
2. 音楽を一緒に楽しむ
2020年から2年間,新しい音楽教育を考える会も研究会はオンラインでの実施でした。音楽活動が減少し,仲間と音楽で盛り上がることが出来ない中,オンラインでも音楽仲間と音楽の話が出来る研究会の存在はとても大きかったです。そんな時間を経て,今回の研究会は対面。やはり顔と顔を合わせ,音を聴きあい音楽を共有する楽しさは対面ならでは,です。一緒に活動をしながら,「楽しい!!」「面白い!!」と声をあげ,時には「これは違う!?」と忌憚なく言い合うことが出来るのも,音や音楽を通じてお互いの考えを感じ,認め合っているからこそだと改めて感じました。
2020年に亡くなった西洋音楽史学者の皆川達夫は、一瞬で消える音楽ははかなく無力でお腹の足しにもならないけれど,人間が生きるもっとも根源的なものを支えていると言っています。そして,音楽を通して人と人の心の結びつきの大切さを伝えていくことが自分の使命であることを生前語っていました。新型コロナウィルスの影響で様々なものの在り方や方法が急速に変化してきていますが,音楽を一緒に楽しむことが出来ることの意味は私たちにとってかけがえのない時間ではないでしょうか。